日本人の口癖「つまらないものですが」の本当の意味は?

 

外国人の皆さん!日本人の本当のを知ってくれていますか?

そういえば、国際経営学者のロバート・マーチさんは「箱の中の日本人」という著書の中で「日本ではグループ、会社、国家など、すべてが箱の中に入っていると考えると、日本人の行動様式が理解できる」と書いていました。

 

 

つまり、(日本人は) 狭い箱の中に入っているから

 

・お互いに何を考えているかわかるので、西洋人のように徹底的に討論しようとしないんだ!

・箱の中でみんなが気持ちよく共存するために、自己主張を抑え、習慣やしきたりを大切にするんだ!

・統制が取りやすいので、効率がよく、上下関係がはっきりして、また、安全な社会が生まれるんだ!

 

というのです。

 

 

確かに、このように考えると「日本人はイエス・ノーがはっきりしない」「すぐ上司に相談する」といった外国人の非難の理由がよくわかりますし、経済大国になった理由や犯罪の少ない安全な国であるという理由までわかる気がしますね。

 

 

 

日本語の心☆

日本人が何気なく使う言葉は、外国人には随分奇異に響くことがあるようです。例えば、道で思いがけなく知人に会ったとします。日本人はその時によく「どちらへいらっしゃいますか?」と尋ねるのですが…

外国の方がこう言われると「俺がどこへ行こうと勝手じゃないかっ」とか「プライバシーを侵害するなよっ」と思ってしまうかもしれません (短気な人であれば)。

 

ただ、ここで外国の方に知っておいてほしいことは、日本人がそういう質問をするのにはちゃんとした理由があるからなんだということ。

「この人に今日思いがけず会ってしまった。何か困ったこと起こっていないかな?もしそうなら心配してあげよう」という優しい気持ちが働くのです。ですから、聞かれた方はあまり深く考えず、単に「ちょっとそこまで」と適当に答えておけばそれでいいのです。

 

 

そうすれば、尋ねた人は安心して「あーそうですか、ではお大事に」とそれ以上聞こうとはしません。あなたを解放してくれます😃このような場合に、「子供の成績が悪いから学校へ呼び出されて行くんです」とバカ正直に言う必要はないんです。そんなふうに答えてしまったら、かえって尋ねた人が困ってしまいます。

 

 

また、日本人は初めて会う人に対してもよく「お子様は何人ですか?」と尋ねることがあります。相手が女性の場合、外国の方であれば「そういう質問は失礼じゃないか」と思うようですが、これも別に秘密を探ろうと聞いているわけではないんですよ。

日本人は昔から「家」というものを大事に考えてきました。子供が生まれないと家の血統が途絶えてしまう。それは大変なことだと考えていたのです。ですからこのようなことを聞くのです。答える方も正直に答えます。

 

例えば「3人です」と答えると、聞いた相手は「それは安心ですねー」とか「賑やかでいいですねー」といったようなことを言って喜んでくれます。「1人です」と答えた場合には「それはお寂しいですねー」とか「もう一人くらいいたらいいでしょうねー」といったようなことを言うでしょう。

 

 

それもこれも「家のことを心配してくれている」ということなんです。ですから、日本人は子供のことを聞かれてもあまり嫌がらないのです。

(近年は事情が異なり、特に都会ではNGワードの可能性もあるのでご注意を)😬

 

 

 

つまらないものですが…

日本人は知り合いの家を訪ねるときに、よくお土産 (手土産) を持っていきます。そのお土産を差し出す時の挨拶が「つまらないものですが…」です。アメリカ人などは、初めてこの言葉を聞いたとき「なぜつまらないものを持ってきたの?」「もっと良いものを持ってくればいいのに」と思うようです。

ではなぜ日本人はこのような場合に「つまらないものですが」と言うのでしょうか?

 

日本人は他の人から何か好意を受ける際、そのことをいつまでも覚えていて、将来それに対して報いをしなければならないと考えています。そうしたことが背景にあるので、次に会った時には「先日はどうもありがとうございました」とお礼の言葉を述べます。もし、これを言い忘れてしまうと「この恩知らず!」と思われてしまうでしょう😌

ただ、こういう「お返し」を繰り返すという習慣がいつまでも残ってしまうと、他人の家へ行きづらくなってしまいます。そこで、「つまらないものですが」と言って、あなたは私にお返しをしようとしなくていいんですよ、と暗に伝えているのです。

 

 

また、日本人は他の人に何かご馳走をする場合、よく「何もございませんが召し上がってください」と言います。でも、もし本当に何もなかったら食べられるはずがありませんよね🙁

これはどういうことかといえば、「(あなたは今からこれを食べますが) 食べなかったものと思ってください」という意味で言っているのです。要は、「つまらないものですが」と同じ精神からきているんですね😚

 

 

 

「先日は失礼しました」

さらに日本人は、久しぶりに会った人に対して「先日は失礼しました」と言ったりします。これも外国人にとっては不思議で不思議で仕方ありません。

「確かに自分はこの前この人に会った。でもそのとき、この人は自分に何も悪いことはしなかった。なのになぜ、この人は謝っているんだろう?何かされたのかな?」と。

 

 

実際には本当に何も悪いことはしていないのです。ただ、日本人はこう考えています。

「私はこの前この人に会ったとき何か悪いことをした覚えはない。でも、自分は不注意な人間だ。心当たりはないけれど、もしかしたら何か迷惑をかけるようなことをしたのかもしれない。それならば謝っておかなければ」と。

 

これが日本人の心なのです♡