【ガンと闘う有名人】小林麻央の勇気と笑顔の源は家族愛

 

日本では、日常的にあまりヒトサマのがんの話はいたしません。時々、誰かがガンを克服したとか、誰かがガンで亡くなったといったことを話すくらいです。

そんな中、美人ニュースキャスターの小林麻央さんが自身のブログで乳がんを公表したことは、これまでにないほどの大きな反響を呼んだ出来事だったのです。そんな彼女は現在も、深刻な乳がん (ステージ4とされています) と闘い続けています。

 

2年前 (彼女が32歳の時) 、麻央さんは乳がんと診断されました。この時娘は3歳、息子はわずか1歳。彼女は「大丈夫!治療すればまた元の生活に戻れるんだ」と思っていたそうです。しかし、ことはそんなに簡単なことではなかったのです。

 

 

 

ずっと病気を隠し続けていた麻央さん

長いこと、彼女は病気のことを隠し続けていました。なぜなら、テレビに出る仕事をしていたこともあり、病気への恐怖心と自分の弱さを世間に示すのが怖かったのです。

彼女は病院へ行く途中を誰にも見られないように細心の注意を払い、病気を気づかれないよう、バレないよう、周囲の人たちとの交流を極力控えるようになっていったのです。

 

 

そうやって2年ほど世間から逃げるように暮らしていた麻央さんは、主治医から心を変えるある言葉を言われたのです。

「麻央さん、ガンの後ろに隠れないでください」

 

この言葉を聞いた麻央さんはハッとします。目の前が開け、病気と闘っていく覚悟と勇気を手にいれたのです。

2人の母親である麻央さんは現在も化学療法を受けていて、手術も受けました。麻央さんの闘病生活 (試練)は、子供たちと離れて暮らさなければならないことで一層増していることでしょう。

でも負けません。

 

 

 

夫、市川海老蔵さんのコメント

海老蔵さんはこう述べています。

「母親として、彼女は小さい子供たちと一緒にいることができません。彼女は、(私が) 想像もできないほど辛い思いをしながら病気と闘っているんだと思います。」

 

「私はこの試練から逃げません。真っ向から立ち向かっていきたいと思います。」

夫として、海老蔵さんは初めて麻央さんのガンを聞かされた時は本当に途方にくれました。週刊誌にスクープされていなければ、家族だけの秘密にしていたことでしょう。しかし、スクープされてしまった以上、病名を公表することにしたのです。

 

 

今、小さな子供たちは母親の病気についてきちんと理解しています。これからも、家族4人で闘っていくのです。

海老蔵さんは「この2年間は本当に耐えがたいものでした」と話しつつも「試練が終わっていない今、ポジティブな結果に対する望みがまだある」と考えています。

 

「いつか、この厳しい時期を振り返ることができて、良い経験になったねと言えることができることを強く願っています」

海老蔵さんは歌舞伎界のスーパースターです。麻央さんと結婚する前の彼は、女遊びが激しくいろんな悪い噂もありました。2010年には、六本木のバーで深夜の乱闘騒ぎを起こし、大怪我もしました。

 

 

それはさておき、

海老蔵さんはある時こんなことを言っています。

「今年、妻の体調に合わせて、これまでしなかった何か (長期休暇) をしたいと思っています。なので、私たちを追い回したりしないでください、そっとしておいてください。」

 

 

 

 口にすべきではない病気

日本人は、(基本的に) 海外の人たちと比べると個人的なことをあれこれ詮索するのが嫌いです。(井戸端会議は頻繁に開かれていますけどね)

週刊誌がスクープ記事として彼女の病気について報道した時、多くの人たちはこれを「プライバシーの侵害だ」と非難もしました。ただ、“知りたい” という野次馬根性もあり、結果的に麻央さんを苦しめることにもなってしまいました。

 

 

そういったこともあり、スクープから3ヶ月経ったある日、彼女が「ブログを書く」という決定を下したときには、家族も世間も皆驚かされました。

ただ、麻央さんのブログは、彼女と同じ苦しみを持つ人たちの心の支えとなり、闘病生活を送る全ての人たちへの強いエールとなったのです。

 

「私は当初、もう長くは生きられないんだと嘆き、苦しみ、病気から逃げていました。癌の後ろに隠れていたのです。」

逃げてちゃいけないんだ、現実から目を背けてはいけないんだと気づいた麻央さんは、可能な限り外に出て、闘病記をブログに残すことに決めたのです。

 

このブログを通じて、多くの人たちが私に温かいコメントをくれました。勇気と励ましを与えてくださったことに心から感謝しています。

 

 

2017年6月22日夜

麻央さんは都内の自宅で亡くなりました。34歳でした。ご冥福を心よりお祈り申し上げます。