日本が世界に誇るヘヴィメタル・バンド “X JAPAN” のドラマーでありピアニストでありリーダーでもあるYOSHIKI (本名:林 佳樹) は、長年のあまりにも激しすぎるドラムプレイにより、2009年に頸椎椎間孔狭窄症と診断され手術を受けました。
そして2017年、 頸椎椎間板ヘルニアの悪化により手・腕に麻痺・強度のしびれなどの症状が表れ、演奏に支障が出てきたため、急遽ロサンゼルスで頚椎人工椎間板置換の手術を受けたのです。
診断に関わった日本の医師は、「まるで引退を余儀なくされたラグビー選手のような強烈なダメージがあり、肉体的にも精神的にも限界がきているのではないか」とコメント。
ところで、
X JAPANというバンドは、キッスやアイアン・メイデンに感化されたYOSHIKIが、幼なじみのToshi (ボーカル) と他校の生徒2人によるツインギターで構成されたバンドを結成したことに端を発しています。
ちなみにYOSHIKIは1965年11月20日、老舗呉服屋 (千葉県館山市)を営む家庭の2人兄弟の長男として生まれ、父の影響もあって4歳でピアノと出会います。
「両親には過保護に育てられましたね。父はよくジャズピアノを弾いていました。でも、弾いてみると僕の方がうまかったんですよ (笑)」
その後、母親に連れていってもらったKISSのライヴでロックに目覚め、11歳でドラムを始めます。
X JAPANのボーカリスト “TOSHI” とは長い付き合いで、中学時代に結成したバンド「DAINAMAITE」からの腐れ縁です。後にこのバンドがメンバーを入れ替えながら「NOISE」となり、「X(エックス)」になっていきます。
We Are X ☆
海外から日本に入ってきたHeavy Metal やHard Rockという音楽の影響をもろに受けてしまったYOSHIKI少年は、1982年、ToshiたちとLAメタルに影響を受けた派手なルックスのバンドを結成!のちに多くのバンドにビジュアル面・音楽面で大きな影響を与えることとなるのです。
YOSHIKIは言います。
「外国に行くことは常に僕たちの夢でした。 亡くなったメンバー、ギタリストのhideやベーシストのTaijiにも、世界で活躍するという強い野心がありました。」
「今、僕がやっていきたいことは、彼らの分もずっと夢を追い続けていくこと。そして、今後も彼らにはもっともっと有名になってもらいたいんです。」
ちなみに、皆さんはX (エックス) というバンド名の由来をご存知ですか?
これは当時、長い名前のバンド名が流行っていたため、あえて一文字にして目立とうという理由から付けられたのです。その後、YOSHIKIがXという文字の意味を調べたところ、「無限の可能性」という意味があることがわかりニンマリ (^ ^)
メンバー & アルバム ☆
【 現在のメンバー 】
・Yoshiki (drums, piano)
・Toshi (lead vocals, acoustic guitar)
・Pata (rhythm guitar)
・Heath (bass )
・Sugizo (lead guitar, violin)
🔵 過去に在籍していたメンバー
・hide (lead guitar) (1998年に自殺、享年33)
・Taiji (bass) (2011年に自殺、享年45)
バンドは今でも、彼らをメンバーとして大切に考えています。
【 アルバム 】
・Vanishing Vision (1988)
・Blue Blood (1989)
・Jealousy (1991)
・Art of Life (1993)
・Dahlia (1996)
生きてる意味っていったい何?
激しく、殺気立ったドラムの演奏で体にダメージを蓄積させながらも多くのファンを魅了し続けてきたロックスターYOSHIKIはあるインタビューでこんなことを語っています。
「僕がこれまでにやってきた音楽は、まだ完璧ではないんです。 おそらく、死ぬまでに、1曲ですら本当に満足のいく音楽を作り出すことはできないと思います。」
「もしも完璧だと思える曲が作れたならば、僕はもう生きている必要がないと思うんです。その代わり、僕は人生の終わりまで苦しみ続けることでしょうね (笑)。」
実はYOSHIKIは幼少期に重い小児喘息を患っていたため、小学校中学年になるまで頻繁に入退院を繰り返していました。そして、YOSHIKIが10歳のとき、父親が自殺してしまったのです。
1990年代後半頃には、リード・シンガーのToshiが洗脳され、他にも様々な問題 (確執) が起き、Xは内側から破裂し解散することに (Toshiは12年間の洗脳で15億円以上奪われたそうです)。
また、前述した通り、hideとTaijiは自殺。。。
子供の頃、自分をピアノの世界に導いてくれた父は自殺し、バンド仲間だったhideやTaijiも自殺し、、、
「生きるってなに?」「人は何のために生きているの?」
YOSHIKIは、きっと今もこの質問の回答を得ていないのではないでしょうか。
X JAPANの歴史をYouTubeで振り返る ♡
当初 X(エックス)としてスタートしたプロ志向のメタルバンドには、YOSHIKIをリーダーとして、ギタリストのhideとPata、ベーシストのTaiji、ボーカリストのToshiがいました。
彼らは、デビューアルバム「Vanishing Vision」 (1988年)をリリースし、インディーズ界ではすでに大人気! (筆者もこの頃からファンでした)。そして、メジャーでのデビューアルバム「Blue Blood」(1989年) で、一気に X 旋風を巻き起こしていくのです。
というわけで、
彼らの活躍を時系列順に、YouTubeを観ながら振り返ってみましょう。
♪ 紅 ♪ (シングルリリース:1989年)
♪ ENDLESS RAIN ♪ (1989年)
♪ Silent Jealousy ♪ (1991年)
3rdアルバム「Jealousy」の後、1992年にTaijiはバンドを去ります (Taijiの後任はHeath)。ちょうどこの頃、Xは世界進出を果たすべく動いていきますが、アメリカ・ロサンゼルスに同名の「X」というバンドが存在していたことからバンド名を「X JAPAN」に改名。
ただ、1993年以降、各メンバーのソロ活動が活発になり、次第にX JAPAN本体とのスケジュールの都合がつかなくなると、YOSHIKIはメンバーに不信感を募らせていきます。
本来、「Jealousy」に続くアルバムが世界進出アルバムとしてリリースされる予定だったのですが、Toshiの英語の発音の問題もあり、海外進出を断念。。。
遅々としてアルバム制作が進まず…
にも関わらず、レコーディングに費用がかかりすぎるとして、愛車のフェラーリを売り払うも、持病の頚椎椎間板ヘルニアに悩まされ続けるYOSHIKI。。。
♪ Tears ♪ (1993年)
♪ Rusty Nail ♪ (1994年)
そして、ニューアルバムのレコーディングが終わらぬまま、1995年11月、全国ツアー「DAHLIA TOUR 1995 – 1996」がスタート。YOSHIKIの体調を考慮して、余裕めのツアースケジュールを組んでいたのですが、椎間板ヘルニアが再発したことでツアーは途中で中止に。。。
♪ Forever Love ♪ (1996年)
その後、1996年11月になってようやくアルバム「DAHLIA」がリリース (5年以上の歳月がかかっています)。この頃からToshiは、X JAPANの存在と活動に息苦しさを感じていたようです。
そして1997年12月31日、
X JAPANは東京ドームで “最後のコンサート” を行います。
♪ THE LAST SONG ♪ (1998年) (解散前の最後の楽曲でした)
そして…
10年もの月日が流れ、2007年、ついにX JAPANが再結成します!再結成に対してToshiは、当初は否定的で頑なに断り続けていたようですが、あまりに何度もオファーを受け続けたため、最終的には承諾。
後日、TVでのインタビューでYOSHIKIは「X JAPANに終止符を打つための再結成で綺麗な形で終わらせるためであり、長期間の活動はしない」と語っていました。
♪ I.V ♪ (2008年)
2009年の香港公演後、「ベースのHeathが脱退!?」、といった問題も起こっていたのですが何とか脱退の危機は逃れ、(hide亡き後 ) サポートメンバーだったギタリストのSugizoが「6人目のメンバー」として正式に加入。
こうして一つずつ着実に、世界の扉を開いていくのです。
ただ、YOSHIKIにとっては手術後初、Toshiにとっては股間神経痛を患い、しばらくの間声を出せない状態が続いていました。
そんな絶望的な状態を抜け出したToshiは、「自己破産申請」「離婚調停」「ソロ活動でパートナーだったMASAYAとの決別」を発表したのです。
2010年8月、横浜国際総合競技場でのライブにおいて、元メンバーのTaijiがスペシャルゲストとして参加し、ステージではHeathとTaijiのダブルベースという夢の共演が実現!
しかしながら、Taijiは2011年7月17日に急逝してしまったので、これが最後の共演となってしまいました。
その後はワールドツアーをどんどん決行し、みんなの夢だった世界制覇を少しずつ現実のものとしていっています。
♪ JADE ♪
♪ BORN TO BE FREE ♪ (2015年)
2016年にはドキュメンタリー映画「『We Are X』がサンダンス映画祭のワールドシネマドキュメンタリー部門にノミネートされ、最優秀編集賞を受賞 (2017年公開)。
力尽きるまで、走り続けろ X JAPAN ☆
X forever…