「戦後、日本の製品は非常に良くなった!」
「故障はないしアフターサービスもしっかりと行き届いている」
この背景には日本人の品質に対する潔癖症と、「不良品があったら恥ずかしい」と思う良心の呵責のような気持ちがあります。
恥と誇りの思想
「恥」と「誇り」。これは明治時代になって欧米から教えられた思想ではありません。古来から、日本人が持ち続けていた考え方なのです。
製品の品質のみならず、一般的に「恥」と「誇り」の思想が日本人の行動を大きく左右しているわけです。
「人に負けるのは恥ずかしい」
「良い仕事をしなければ恥ずかしい」
こうした気持ちが努力につながり、その結果良いものを作るようになっていったのです。そして、良い仕事をしたときの喜びは誇りとなってさらに努力を重ねる..というふうに。。。
そもそも、日本人はよく働く国民です
日本人は、「他の人が一生懸命働いているのに自分だけ遊んでいるのは恥ずかしい」「罪悪感を感じる」といった気持ちを持っています。これは「働くことは善、遊ぶことは悪」という考え方に根ざしています。
外国人から「なぜ日本人はそんなにも一生懸命に働くの?」とよく聞かれますが、日本人の根底にこうした考えがある限り、当然のことではないでしょうか。
しかし、それだけではないことも確かです。昔から日本には「苦あれば楽あり」という言葉があるように、今苦労しておけば将来きっと良いことがある、という期待の気持ちもあるのです。こうした考え方が相まって、今を一生懸命に働くことに繋がっているのだと考えられます。
帰属意識
また、日本人は非常に帰属意識の強い民族だということもできます。島国だからなのかもしれませんが、「家」「地域」「会社」に対する帰属意識が他国民よりも非常に強いのです。
日本では、「会社を簡単に辞めない」「よほどのことがない限りそこで働き続ける」という習慣が伝統的にあるため、会社に対する帰属意識が非常に強いのです。
それは「我が社」とか「うちの会社」という言葉に現れていますし、仕事を訊かれた場合、多くの日本人がまず会社名を答えることからも伺えるでしょう。
多くの日本人は、会社のために骨身を惜しまず働きます。ひいてはそれが自分のためにも会社のためにも、国のためにもなると信じて働くのです。そして、一体感を重視するあまり、親睦の名目で社員旅行や運動会などを開催したりするのです (近年はめっきり減ってきていますが)。
天災の多い国「日本」
日本は、歴史を辿れば幾度となく大規模な台風・地震・津波・火山・洪水といった自然災害に苦しめられています。そうしたときに、力を合わせて復興しようという強い結びつきが団結力を養っていったのです。
「災い転じて福となす」という言葉が示すように、災いをむしろ良い方向に良い方向に結びつけようとする楽観的なところも日本人の中にはあります。
戦後の復興の時もそうでした。未来に夢を持って、みんなで力を合わせて働いたからこそ異常なほどのスピードで復興を成し遂げることができたのです。
貿易不均衡、経済摩擦などが叫ばれている現在、これから先の未来がどうなっていくのかわかりませんが、おそらく日本人はこれまで同様一生懸命働き、良い解決方法を見出していくだろうと私は信じています。
「働く」ことに関する名言
🔵 金よりも大事なものに評判というものがある。世間で大事をなすのにこれほど大事なものはない。
(坂本龍馬)
🔴 びっくりするような好プレイが勝ちに結びつくことは少ないです。確実にこなさないといけないプレイを確実にこなせるチームは強いと思います。
(イチロー)
🔵 人より1時間余計に働くことは尊い。努力である。勤勉である。だが、いままでよりも1時間少なく働いて、いままで以上の成果を挙げることもまた尊い。そこに人間の働き方の進歩があるのではないだろうか。
(松下幸之助)
🔴 世間が必要としているものとあなたの才能が交わっているところに天職がある。
(アリストテレス)
人間が変わる方法は3つしかありません。
- 時間配分を変える
- 住む場所を変える
- 付き合う人を変える
様々な要素を加味して、「仕事」について今一度よ〜く考えてみませんか?
「なぜあなたはそんなによく働くのか?」
「あるいはやる気なく、働かないのはなぜなのか?」