鎌倉〜戦国時代には多くの侍がいて「戦さ」が蔓延していました。その後、徳川幕府が治めた江戸時代 (1603~1868年)になると平穏になり、賑やかな「宿場町」や可憐な「お城」などが目立つようになりました (戦さのための多くのお城は廃止)。
そんな日本には、(廃れた感じで) 趣のある「農村の家」から「武家屋敷」、壮大な「宮殿」まで、たくさんの魅力的な建築物が残っています。その多くは伝統的に「木」で造られていますが、その背景には「木材が豊富」で「耐震性に優れていた」ことなどが挙げられます。
残念ながら、歴史的建造物 (「寺院」「神社」「お城」など) の多くは自然災害や湿気、火災、戦争などで失われてしまいましたが、人々の努力の甲斐あってそのいくつかは再建 & 維持がなされています。
お城
お城は最初、「要塞」としての役割を担っていましたが、やがて「政 (まつりごと) を司る場」「地位の象徴」になっていきます。最盛期には何百というお城が建てられていましたが、「戦さ」「自然災害」「権力者の方針」などによってその数は激減。。。ちなみに、お城建築の主な原材料は木材です。しかしながら、近年の再建では (法律上の問題もあって) 鉄筋コンクリートなどが多く使われています。
江戸時代以前からの天守が現存しているのはわずか12城で、今日見られる天守の最初のものは織田信長が建造した安土城の天守と言われています。
あまりにも美しすぎる姫路城 (別名:白鷺城) は、近世城郭の代表的な遺構の一つと言われています。最初の築城は1346年 (築城主は赤松貞範) のことで、主な改修者に羽柴秀吉などがいます。江戸時代の初期に建てられた天守や櫓 (やぐら) などが現存しており、国宝・重要文化財に指定されています。日本100名城に選出され、世界遺産にも登録されています。
武家屋敷
江戸時代、侍たちは城下町に住むことを義務付けられていました。地位の高い侍たちはお城近くの豪華な家に住み、下級武士たちは城から離れた質素な家に暮らしていました。階級によって家屋構造は異なり、「柱のサイズ」「門のタイプ」などには厳しい規則が設けられていました。
ちなみに、現代に残っている武家家屋の多くは上級武士たちのものです。東京大学の赤門は大名屋敷の門ですし、他にも旗本屋敷、陣屋、武家町、侍屋敷、侍町、足軽屋敷などが全国各地に残っています。侍町としては金沢 (石川県) や萩 (山口県) などが有名です。
商人の町
江戸時代の職人や商人たちが暮らしていた「町」も趣があって素敵です。ちなみに彼らの住まいは (多くの税金を取られないように) 正面玄関を狭く奥を広めにとっている間取りのものが多かったようです。商人の中でも巨万の富を蓄えた者のことを豪商といい、そのいくつかは改装されたりしながら今も残されています。
たとえば、高山 (岐阜県) や倉敷 (岡山県) などに足を運んでノスタルジックな気分を味わってみてはいかがでしょうか。
農家
明治時代以前の日本には、現代よりもかなり多くの「農家」が存在していました。ところで皆さんは「囲炉裏」というものを見たことがありますか。ないようであれば一度、白川郷 (岐阜県) や美山 (京都) などに足を運んでみてはいかがでしょうか。古き良き農村暮らしの雰囲気を感じることができるでしょう。